戦犯とは

戦犯とは戦争犯罪人の事です。

この戦犯には大きく分けて三つの種類があります。

ここで注意しなくてはいけないのは、この三つは罪の重さを分けたものではなく、ただ単に罪を三種類に分けただけだということです。

ですからABCを甲乙丙と言い換えてもいいですし、イロハでもなんでもいいのです。

A級だから罪が重い、C級だから罪が軽いではありませんので注意が必要です。


A級戦犯

A級戦犯の罪状は
1.平和に対する罪
日本が侵略戦争をすることに対する計画を立てた罪。

2.殺人の罪
日本が宣戦布告をする以前に行った戦闘(真珠湾奇襲、マレー半島での戦闘)での殺人。
しかし、この罪は開戦日時そのものがあやふやで、真珠湾奇襲についてもアメリカ側が日本の電報を傍受して事前に察知していたとも言われ、日本軍も騙し討ちにする気はなかった事が明らかであり、判決時は問題にされませんでした。

3.通常の戦争犯罪及び人道に対する罪
つまり戦争を始めた事、それに関して共同謀議を行った事に対する罪。

であり、最終的に(2)以外が争点となりました。

簡単に言えば、A級戦犯は「戦争を始める事に関係した大物」です。

罪状ですが、(1)は明らかに事後法であり、ポツダム宣言が出された時点では戦争を始める事や、それを遂行する事は国際法やいかなる文明国の法律でも犯罪ではないとされていました。

日本はポツダム宣言を受諾しているのであるから、その内容により戦争犯罪人を裁く事には異論はありませんでしたが、この場合はまったく違います。

最終的には(3)の【通常の戦争犯罪及び人道に対する罪】だけが問われました。

そしてその内容は三つに分かれています。

「戦争法規違反の共同謀議」
「戦争法規違反の命令・授権・許可」
「戦争法規遵守の義務違反」
で、A級戦犯の死刑囚はすべて
「戦争法規違反の命令・授権・許可」
の中で
「違反行為防止責任無視による法規違反」
を問われています。

わかりやすく説明すると、死刑になったのは捕虜を虐待や殺害した罪、もしくはその報告を受けていながら止めなかったという事です。

例えば広田弘毅(ひろた こうき)は、外務大臣ですから捕虜虐待などするわけはありませんが、彼は南京で虐殺があったと報告を受けたにもかかわらず、何の処置もしなかったということで死刑判決が下りました。

その他の被告も同じで、自分が虐待や虐殺をしたわけではなく、それをきちんと取り締まらなかったという事で死刑が確定しています。

しかし戦地で何が起こっているのかを正確に把握する事はほぼ不可能であり、また、南京での虐殺がどの程度だったのかは連合国の資料では見つける事はできず(そんな事実はないのですから、証拠など無くて当然)、その証言自体の信憑性はあまりありません。

しかし、そんな事は彼らにはどうでもよい事でした。

つまり、日本にすべての責任を押し付けて片付けようとする日本に恨みを持つ者達の裁判だったという事は明らかでした。

例えばベトナム戦争時にソンミ村における虐殺を命令したアメリカ軍ウエストモーランド将軍や、その上のジョンソン大統領、最近ではイラクファルージャで住民を殺害した現イラクの司令官やブッシュ大統領の責任は問われていません。

その場にいないし、また命令もしていない上官に責任を問う事など不可能だと理解されているからです。

こうして日本はすべての罪を背負わされていったのです。

A級戦犯として処刑されたのは、
東条英機
板垣征四郎
木村兵太郎
土肥原賢二
広田弘毅
松井石根
武藤章
の7人です。


B級戦犯

これは、「犯罪を直接指揮したり命令する立場にあった人」の事で、東京裁判では扱われず横浜・シンガポール・マニラ・南京などあらゆる場所で裁判が開かれ、証人が「多分この人だった」と言うようなあいまいな証言(指差し裁判)により多数が死刑となりました。


C級戦犯

これは、命令を受けて犯行を実行した人の事で、B級戦犯同様各地でのあいまいな証言により多くが死刑にされています。



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